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木材の乾燥について

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木材の乾燥について

弊社は構造部材に使用する木材は地元の天竜材を使用しています。

そして、しっかりと乾燥させた天然乾燥材を使用しています。
天然乾燥材とかいきなり言われても、どういったものかよくわからないと思うので今日は木材の乾燥について少し書きます。

乾燥材とは?

無垢の構造部材としては天然乾燥材以外の材料とすると、乾燥が不十分なグリーン材と人工的に乾燥させた人工乾燥材(KD材)があります。

まずはグリーン材と乾燥材の違いですが、名前の通り乾燥しているかしていないか。
一般に構造部材の乾燥材というと概ね含水率20パーセント以下の物をいいます。

なぜ、乾燥した木材を使う必要があるかというと、木材の含水率が28%~21%の状態が最も乾燥収縮しやすく、3%程度の収縮があるといわれているからです。

それは、乾燥材が普及していなかった、高度成長期の住宅の改修に行くと木が痩せて、仕口や継ぎ手がガタガタになっているところからしてもよくわかります。

そして、木材の強度は乾燥時で計算しているため、基準の強度が出ない他、乾燥していない材料だと梁のクリープ現象という梁のたわみが増幅されることから、木材は乾燥したものを使用することが基本となっています。

つまり乾燥材>グリーン材です。

次は、天然乾燥材と人工乾燥材の違いですが、その前に人工乾燥にもいろいろあるので簡単にその説明をします。

人工乾燥の方法としては大きく分けて、高温で短期間に乾燥させる高温乾燥と、低温でじっくり乾かす中低温乾燥があります。

中低温乾燥は主に仕上材や家具など、含水率を凄く低くしなければならないものの最後のひと絞りに使用したりします。
杉などの構造部材の乾燥には、中低温だと、部材の大きさから芯まで乾かないという事から主に高温乾燥を使用することが多いと思います。

高温乾燥は色艶などを気にされて嫌がる実務者も多いですが、私たちが一番危惧しているのは、その乾燥方法にあります。

最初に窯に入れた状態で窯の中の温度を一気に高温に上げて、木の表面のリグニンと呼ばれる木の主成分を溶かして、それを一気に冷やすことで木の表面をその溶けたリグニンで固めます。
それをドライングセットといいます。

そして、木の応力をその硬くなったリグニンの幕の中に閉じ込めた状態で乾燥していきます。

その為、本来の木の性質を変えてしまい、木の表面に出てくるはずの乾燥収縮によるワレが本来割れないはずの芯に内部割れとして出たりしたす。
そしてその閉じ込めた応力が、加工したときに反発して、予想のつかない動きをします。

私達大工は、無垢の木の材料を使うとき、木の目や加工方法によってその木がどちらに動くか?という事を考えて仕事をしています。

しかし、高温乾燥材ではその経験が及ばない動きをします。
それは、ドライングセットをしたときに木の特性を変えてしまっているからだと思います。

それでは、なぜ人工乾燥をするのか?ですが、これは品質の担保と安定供給にあると思います。

天然乾燥させるためには乾燥させておく広い土地とじっくり乾燥させるまでの時間がかかります。
その為、天然乾燥材を安定的に出荷できる材木屋さんも少ないことも理由に挙げられると思います。

弊社は工房が山にあることからも、そうしたゆったりとした山側のサイクルも肌で感じ、しっかりと向き合うことで、より自然に近い天然乾燥材を使用する事が出来ます。

それは日本有数の林産地の麓で家づくりをしているおかげでもあり、そうした恵まれた環境で上質の木材を使用している私達は、木の家の魅力をもっともっと発信していかなければいけないと思うのです。

石牧