Javascriptが無効になっているため、正常に表示できない場合があります。

カケツカジッケンナガヤ

WORKS GALLERY

新築戸建住宅

カケツカジッケンナガヤ
カケツカジッケンナガヤ
カケツカジッケンナガヤ 長屋のような形状に 手仕事と街の文化を詰め込んだ2階建ての住まい
敷地は間口5.6mで
奥行き方向へ細長い形状をしています

そこに 間口が2.5間 長さが10間(18.2m)もある
細長い長家のような住まいを計画しました

隣家との距離も近い敷地環境ですが
中庭や吹抜を設けて居室スペースへ採光を確保する工夫をしています

また 東西が道路に接しているため
建物への出入り口が 2箇所あるのも特徴的です

また 年に一度の掛塚祭りの際には 前面道路を屋台が通ります
その際に家の中に祭りの空気を取り込めるよう
大きな開口部を設けた 祭り人仕様の住まいです

内部造作には漆や鉄媒染等に加え
名栗と太鼓梁のような日本の木材加工技術を取り入れました

太陽光パネルや集熱システム等の設備で生活環境を整えて
現代版にアップデートした

カケツカジッケンナガヤ

完成した住まいについて簡単に紹介致します



Photographer: 大関正行 coloring: 浅野太智(有限会社 石牧建築)
工法・規模 木造2階建て(木造軸組工法)
敷地面積 181.69㎡
延床面積 135.69㎡
設計者 しましま設計室

こんにちは。
スタッフのアサノです

見学会に来て頂けなかった方にも
この住まいについて
少しでも知ってもらいたいなと 
思います


そこで
アサノ目線での住まいについて
紹介致します

しばしお付き合い下さい


カケツカジッケンナガヤ







毎年 活気のあるお祭りが開催される掛塚の町

普段は穏やかな時間が流れ
人と人のつながりを感じられるような良き住宅街の中に
新しい住まいが誕生しました

こちらの建築地は土地の間口が狭まっているため
長屋のように奥行きを持たせた間取り計画を行いました

ガルバリウムの深い色に杉の色が映える外観

鋼板と共存する木材の木目を整えてあげることで
ご近所さんらがお寿司屋さんか料亭かに思えるような
端正な顔立ちに






玄関の引き戸を跨いで室内に入ると
洗い出しで仕上げた青い床と柾目の並ぶ玄関土間につながります

淡く差し込む自然光に照らされる
障子や敷台が日本らしい風情を醸す景色は
これから先の暮らしとともに より美しく変化していく

豊富に木をあしらうことで
外の環境から緩やかに移行する日々の入り口


お祭りの夜
正面に面した道を人々や屋台が通り行き
賑やかな空気で町が包まれる

そんなハレの日には格子を開いて家と街をつなげられます







祭り男の旦那さんたっての希望で
暮らしの空間と祭りの空気を混ぜ合わさられる
この町ならではの住まい

格子には杉の柾目材を採用しました
赤色が美しいこの格子は加工によって
着脱可能な構造に仕上げています

機能を持たせつつ 木を見せるそんな玄関の開口
玄関の傍に配置した和室は
客間や居間に寝床にも

暮らしの進行や時期によって役割を変化させながら使える部屋

勾配天井からペンダントライトを吊るしたり
自窓から柔らかい光を取り入れたり
光も場面に合わせて変えられる仕様になっています











和室の先には暮らしの中心となる空間が広がります

高い天井の吹き抜けの元には
壁掛けテレビと壁一面に並んだ収納のある
リビング空間

吹き抜け中央に架けられた太鼓梁には
半円の溝をついたり飾木を添えたりと遊び心満載に

家のシンボルとなる装飾のその先には
大きな窓からたっぷりと陽が差し込むダイニング

黒を取り入れて個性を持たせたキッチンまで
奥行きのあるLDK

間口と天井高が限定されていますが
大きな窓による解放感や
オークの収納建具によりすっきりとまとめた収納計画によって
ゆったりとした暮らしを演出してくれます

レンジフードと同色にしたスチール製のペンダントカバーや
鉄媒染×名栗加工(矢羽根)のカウンターなど
大工や職人の仕事を取り入れることで
木の家に馴染ませながらオリジナルな空間になりました







LDKの先には裏玄関につながる生活空間を拵えました

LDKとは対照的にOPENな収納が並んだパントリーに
通称:実験用シンク と呼ばれる深い洗面シンクと漆塗りの台で制作した洗面台
脱衣室等を含めた生活スペースは
造作等もシンプルで使いやすい設計としました

贅沢な仕様こそ多くありませんが
大工陣が選りだして木取りした造作材が
落ち着きのある空間を演出してくれます

階段蹴込みを無くしたスケルトン階段にすることで
2階から得られる光を階段下にまで届けています

お子さんらの秘密基地のような遊び場になったり
ご夫婦の書斎やヌック的使用など
様々な使い方が楽しめそうです







2階は将来の子供室や寝室など
ご家族のための部屋部屋を用意しました

白地のクロスと杉の床板で構成された空間は
シンプルだからこそ木の木目や色が際立ちます

木目を揃えて制作した枠材や笠木は
石牧建築大工の手仕事の見せどころ

床板を部屋ごとに選り分けて配置したり
材料の隠れた持ち味を引き出して材料の価値を最大限に生かしたり
そんな技と心でお客さんの豊かな暮らしを彩れればいいなと思います





裏玄関の外には木の架構を現したガレージスペースを用意しました
車を止めることはもちろん
ご家族やご近所さんとの交流の場としても機能してくれれば嬉しいです

中庭には杉のデッキを拵えたり
細長い土地の全てを余すことなく使えるようなプラン
土地の制約を面白さに変えることで家づくりの楽しみが広がりますね


実はこちらの木塀はお施主様が板張りの施工を行いました
綺麗に収まったことだけでなくご家族の思い出になったはず

自らの手が入った木の家での暮らしを
これから先も楽しんでいって貰えれば嬉しいです!



いかがでしたか?

ナガヤのような空間に
職人の仕事とお客様の文化が混ざり合った
カケツカジッケンナガヤ

また次回の建物にも
ご期待下さい!

それでは